2013年11月10日日曜日

ミッテルベルカイム  アルザスの小さな「フランスの美しい村」

 アルザで2ヶ所目の宿はミッテルベルカイムMittelbegheimになりました。
ここは、コルマールとストラスブールのちょうど中間ぐらいにある「フランスの美しい村」のひとつです。

村のメインストリートにはきれいな尖塔の教会があり、16世紀から続くブドウ園の経営者の家が立ち並んでいます。












お宿はWITTMANNというワイナリーの中にある、小さなB&Bです。
宿泊客のレヴューが9点以上という高得点に惹かれて予約しましたが、その高得点に違わずたいへん快適な宿でした。









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WITTMANN B&Bの入口。

車での入口は裏手に廻ったところにあります。



2階にある 寝室。
板張りの床の、簡素なつくりの部屋です。
スライディングドアの向こうに見えるのがバスルーム。









小さな窓がある。
屋根裏の部屋なのが斜めの内壁から分かります。


洗面所。
グリーン色のタイルがかわいらしいです。












2つ上の写真の窓の下に写っているイスと同じものですが、座ってみてビックリ。木の背板なのに背中にピッタリ沿って魔法のように快適なのです。
アルザス地方のどこかで作っているものだそうですが、何脚か買って帰ろうかと真剣に考えたほどでした。


朝食です。
ジュースとコーヒー・紅茶、クロワッサンにバゲットなどの普通のコンチネンタル朝食。
でも、クロワッサンもバゲットもすっごくおいしかったです。









ジャムが4種類にチーズも4種類。コンテチーズもありました。
地元のサラミも、フルーツもあって大満足です。
この食堂には調理器具も食器も揃っていて、宿泊客が自由に使うこともできます。
私たちは2晩ともここを使わせていただきました。









階下にあるワイン貯蔵庫。
楕円形の断面の樽はアルザス地方でよく使われているものだそうです。








現在では、こういったステンレスのタンクでワイン造りが普通だそうです。










ワイン貯蔵庫の電灯はワインのボトルを使ったものです。

このワイナリーで造ったワインもおいしくて、滞在中も飲みましたし、リースリングとシルヴァネールの2本をいただいて行きました。
いずれもドイツ系のブドウですが、アルザスのものは甘くないので私たちは気に入りました。





アルザス地方で造られるワインに、シャンパンと同じ製法で造られる発泡酒クレマン・ダルザスCrémant d'Alsaceがありますが、それに必要なルミアージュ(動瓶)は人間の手で行っていたのは昔の話、今はごく一部の高級品を除き、殆どがこういう機械(ジオ・パレット)でするようになったそうです。
これだと、もれなく正確に毎日1/8回転させることができるようになります。
(2012年6月)






2013年10月2日水曜日

リボーヴィレ ヴォージュ山脈に近いコウノトリの里

リボーヴィレRibeauvilléは、アルザスでは比較的大きな規模の村で、コルマールから30kmほど北のジュラ山脈の山麓に位置しています。










村からジュラ山脈を望むところ。
山の上にはお城のようなものが見えます。



村の大通りです。
この村にも、木組みの壁の家や、飾りをつけた屋根瓦の家が見られます。










洗濯物を干しているようにも見えますが、これは装飾というかモビールです。

この村では、高級ワインを造っているということでしたが、地図を頼りに訪れた3軒のワイナリーは残念ながら閉まっていました。
日曜日だったということと関係あったでしょうか。
で、最後に行った右のLouis SIPPというところでやっと試飲にありつけました。

ここのワインがこれまでで一番おいしかったです。リースリングにピノ・グリ、発泡酒クレマン・ダルザス、それにゲヴェルツトラミネール。どれもおいしかった。



結局、リースリングとピノ・グリを1本ずつ買って37.5ユーロ。このあたりのワインとしては、なかなかの値段でした。

右は、ワイナリーの入口にあったディスプレーです。
アルザスのどこの村へ行っても見られるコウノトリの巣です。











上の拡大写真です。
この巣には、下から見る限りでは鳥がいないようでした。
また別のコウノトリの巣です。
ここには一羽いるようでした。
もう一羽が左下に飛んでいるのがわかりますか?









上の拡大写真です。











お菓子屋さんのウィンドゥに並ぶ、コウノトリの卵をかたちどったお菓子です。
お菓子の名前は、「コウノトリの卵」とそのままですた。


大通り沿いの家の窓においてあったクマさんからは、シャボン玉が出ていました。
のん気なこの村の雰囲気にぴったりでした。
(2012年6月)



2013年8月19日月曜日

リクヴィール リースリングで有名なアルザスの美しい村


アルザスのワインルートを示す道路標識です。

これから行くのは、コルマールから北北西方向へ15kmほどのところにある、リースリング種のワイン造りで有名なリクヴィールRiquewihrという村です。







沿道に見えるぶどう畑と村。
アルザス地方には、その西側を南北に走るヴォージュ山脈から流れた出たような丘陵があちこちにあり、その斜面にあるぶどう畑の畝を美しく見せてくれています。



リクヴィールの村のなかに入ると、ここも木組みの家が立ち並んでいます。
ここは、アルザスでも最も多くの観光客が訪れる村だそうで、「ぶどう畑の真珠」という呼名がつけられています。
たしかに、今回訪れた中では一番かわいらしい村だったと思います。











こういった曲面の壁もあります。



赤と緑に塗り分けられた、かわいらしいお家はレストランになっています。












この青い壁の家は、ワインの居酒屋さんです。













13世紀後半に建てられたドルデーの塔です。
これも木組みの装飾がきれいです。

ここには歴史的な建物が多く残っていますが、それは第二次世界大戦中、アルザス地方では戦禍を免れた数少ない村だからだそうです。





一階から二階、三階とだんだん道にせり出してきているお家(右側)。
頭でっかちになるので、安定感がありませんが、上階が広く使えるからいいのでしょうか。










ここでも、観光用の列車(バス?)が走っていました。
こういうものに乗るほどこの村は広くないのですけども・・・

村のお菓子やお土産を売っている店。
とてもかわいらしい飾付けをしています。










陶器の人形です。
ジンジャーブレッドみたいなものもありました。





こちらは、プリッツエルのお店です。
アルザスが起源だとも言われるものですから、特産品ということなのでしょう。
こちらの表記ではBREZELとなり、P から始まりません。(でも発音は「ぷ」となるようです)








リクヴィールはグラン・クリュの畑に囲まれています。
アルザスの中でも、秀逸なリースリングが造られることで知られていますので、観光局で訊ねて村の中にあるワイナリーに行ってみました。


建物の中に入ると、いきなり大合唱が聞こえてきます。まるで、ドイツのビアホールに入ったかと錯覚しそうな雰囲気。
でも、お客の手元にあるのはワイングラスで、ビアジョッキではありません。

ちょうど、ドイツからの団体が試飲で入っていたのでした。







本来だと、この樽のテーブルで個人的に試飲をするようですが、今は団体が相手なので、テーブルで試飲しているというわけです。
ワインとともに、アルザス名物のタルトフランベもどんどん振舞われていました。
団体で来ると、こういうサービスもあるのです。




このワイナリーのご主人と息子さんも、忙しそうです。

このワイナリー Domaine Charles SPARR は
20haの畑を持ち、そのうちの7haがグラン・クリュなんだそうです。
日本などアジアへも輸出しているとのことでした。




喧騒の中で試飲したのですが、おいしいのでリースリングを2本いただきました。
2本で28ユーロでした。








村のお菓子店のウィンドゥです。
色とりどりのマカロンがきれいでした。




エクレアがあったので、コーヒータイムにしました。
左のエクレアはクリームがチョコレートで、右はバニラクリームです。
どちらもとてもおいしかった!

アルザス地方でよく見たワイングラス。
形はバリエーションがいろいろありますが、共通しているのはステムが緑色であるところ。
模様が入ったものもあり、かわいらしいのでお土産にと思いましたが、割れ物なので諦めました。




こちらは、雑貨店にあったコウノトリの形(かな?)をしている鋏です。
アルザスのお土産になりそうです。












外国語の観光ガイドブックを売っている店先です。
日本語のはあるかなって見たら、「アル」って書いてありました。
(2012年6月)




























2013年8月2日金曜日

エギスハイム アルザスの花の村

アルザス南部の宿泊はエギスハイムEguisheimにしました。
コルマールの南西7kmほどのところにある、静かな村です。


 村の広場に建つ像は8世紀のローマ教皇 聖レオン9世です。
この村は聖レオン9世の生誕の地なんだそうです。


 この村でも家々に花が飾られています。
アルザスの村はどこも花で飾られていてきれいですが、特にエギスハイムは1997年に花の村グランプリを受賞しているので、その受賞看板が村の入口に誇らしげに掲示されています。(最初の写真参照)


白い壁に 赤っぽい木組みの柱がとてもきれいです。

この村は、また「フランスの最も美しい村」としても登録されています。


宿泊したのは、エギスハイムの村のすぐ外、ぶどう畑に囲まれたSaint Hubertという小さなホテルです。

ホテルの表に立つ看板です。

部屋は、狭くはないですが、軒裏部屋のように天井が低くなっているところがあるので、少し圧迫感がありました。
でも、清潔だし、しっかりとした建物で、好感がもてるホテルです。


バスルームは小ぢんまりとしていますが、必要な機能は揃っています。

朝食の場所です。
窓がグルっと回転して開くので驚きました。

それぞれのテーブルに部屋番号の札が置いてあって、そこで食べなければなりません。
こういうところはドイツ風です。
夕食は村の中心まで歩いて、ビア・レストランに入りました。

左はスモークサーモンのカルパッチョです。
サーモンはおいしかったけど、サラダのドレッシングが多すぎました。


これは、ベーコンが入ったご当地風サラダ。
ビールをもらって、リースリングを追加して、全部で32ユーロでした。

周囲はぶどう畑だらけです。
4世紀にはこの周辺にローマ人がぶどうを植えたということで、エギスハイムはアルザスワインの発祥の地とされています。
今ではワイナリーが100軒ほどこの周囲にあるそうです。

なだらかな曲線を描くぶどう畑。
ワインを飲むのは好きですが、そのワインを造ったぶどう畑の景色を眺めるのも良いものです。
(2012年6月)