2012年9月21日金曜日

ブールカン・ブレス  フランボワイヤン様式のブルー修道院がある町

ブールカン・ブレスBourg-en-Bresse は、リヨンから北北西へ約80km走ったところにあります。

ブールカン・ブレスから1kmほど離れたところにブルー修道院Monastère Royal de Brouが建っています。
後期フランボワイヤン様式の修道院は、ベルギーの建築家によって設計され、1532年に完成したものだそうです。
ここには、もともと古い修道院が建っていたのですが、ハプスブルグ家出身のマルグリット・ドートリッシュが、僅か24歳で死亡した夫のサヴォア公フィリベール2世のために新しい修道院を建てることにしたそうです。

入口の壁には繊細な彫刻が施されています。


身廊の写真です。
漆喰そのままのようなモノトーンで、非常に簡素な印象を受けます。
 真ん中にあるのが、フィルベール2世のお墓です。
 墓の上の像は、お墓を見守る10体のシビラsibylla(キリストの到来を告げたと言われる異教の預言者)だそうです。


 その右にあるのが、フィルベール2世の母親マルグリット・ド・ブルボンのお墓です。
この墓は壁龕(へきがん)墓となっているのが特徴だそうです。
壁龕は英語ではnicheニッチとなり、いわゆる壁のくぼみのことですが、これだけ大きなものでも「くぼみ」で良かったのでしょうか。

こちらは、フィルベール2世のお墓をはさんで、マルグリット・ド・ブルボンのお墓の反対側にある マルグリット・ドートリッシュのお墓です。彫像を配した大きな天蓋を持つこのお墓は、まるで王族の葬式で用いられる壮麗な遺体用の寝台を思い起こさせる豪華なものだと言われています。
この修道院に回廊は3つあります。
外界との境界線にあたり、滞在者の入口となる第一回廊と修道士が散歩するための第二回廊、それに一般人向けの第三回廊です。
第一と第二は同じような造りですが、第三回廊については、やはり俗っぽい雰囲気でした。
(2012年5月)