この町で910年からベネディクト会系の修道院が創建されたのですが、それはやがてヨーロッパ最大の宗教建築物になるまで発展したのでした。
修道院の南翼部分です。
第三期工事で建てられた巨大な聖堂だったのですが、仏革命により修道院建物の殆どが破壊されたため、今ではこの部分だけが残っています。
中庭からも南翼部分が見えます。
「最盛期」のときの模型でしょうか。
この修道院の工事は3期に亘り、915年から13世紀に行われ、最終的な聖堂の規模は高さ40m、全長190mという巨大なもので、その当時のヨーロッパの宗教建築物として最大のものでした。
ベネディクト会は、イタリアでヌルシアのベネディクトゥスが創始者となり、「祈り、かつ働け」を標語とする地味な修道会でした。
しかし、時が経つにつれて、修道院が広大な領地や財産を所有するようになり、新たな修道会が派生していきました。
クリューニー修道会もそのひとつで、典礼が壮麗なことで知られていたそうです。
南翼部分の壁です。
修道院破壊活動により、引きちぎられたように壊された壁の断面が残っています。
石の円柱に支えられた二重のアーチのその上に石片と土が載っているのが分かります。
これだけの石と土を支えることができるアーチ構造建築法を人類はいつから知っていたのでしょうか。
こちらも同じく、引きちぎられたような壁の断面です。
アーチの上に重ねられた石片は、アーチの中心に向って並べられていますが、これは経験則でそうしているのでしょうか、それとも力学上?
チーズの塔です。
この塔の上からクリューニーの町を見渡すことができます。
有料で一人2ユーロでした。
もちろんエレベーターなどはありません。110段の木製らせん階段でした。
土曜日の午前中は、ちょうど朝市が開かれていました。
いろんなものを売っていました。
洋服やアクセサリーも並んでいます。
アフリカ産の木工製品のお店もありました。
これはソーセージです。
カビ(?)だらけのものとか、いろんな種類がありますが、4つで10ユーロ、9つ買うと20ユーロと、たくさん買うと割安になります。
ハチミツ店の店先にあったプロポリス製品。
日本ではもう下火になったことでしょうが、フランスでお目にかかるとは思いませんでした。
鶏肉店のウィンドウに鶏が「仲良く」並んでいました。
鶏は、絞めたらすぐに首を切って血を抜かないと肉が不味くなると聞いたことがあるのですが、この鶏たちは首も顔も全部のこっていました。
それにしても、肉食人種ならではのディスプレイです。
暑かったので夕食時にはビールをいただきました。地元の銘柄なのかどうか分かりませんが、おいしかった。
「フランスのビールは不味い。ワインの国だから」と言う人がいますが、そんなことはありません。ビールも、その後にいただいた白ワインもどちらも結構でした。
”クリューニー風”のサラダにはレバーのクリーム和え(foie de volaille a la creme)がはいってて、とてもおいしかった。
こちらはステーキです。
フランスのカフェメニューで一番多く出るのがステーキ+フレンチフライだそうです。
フライだとカロリー過多になるので、サラダにしてもらいました。
肉は固めですが、しっかり肉の味がしておいしかった。
クリューニーの宿で食べた朝食です。
ご主人が用意してくれました。
フランスでは、だいたい男の人が朝食を用意してくれることが多かったです。
女の人は朝起きるのを嫌がるのでしょうか。
宿の写真です。
どれか分からないでしょうが、教会(修道院かも)の向かいの建物がそうです。
看板も小さいし、入口が分からなくて、ちょっと探しました。
町中だし、車は路上駐車だし、階段でエレベーターが無いので荷物を上げるのに一苦労です。
2部屋しかないので、静かなのが良かったです。
”Chambres Saint-Odil”
16 bis rue saint-Odil, Cluny
+33 3 85 59 29 72
町への入口(のひとつ)です。
この小さな城門をくぐると、上の写真の道につながります。
GPSが「ここから入れ」と言ったときは、ちょっと信じられませんでした。
(2012年5月)