2013年3月14日木曜日

アルボア ジュラワインの中心にある町

アルボアArboisはブザンソンの南南西50kmほどのところにある町です。

スイスとの国境に沿って走るジュラ山脈の西に位置するフラッシュ・コンテ地方ジュラ県。
その中にあるアルボア周辺のぶどう畑はAOCに指定されています。






栽培されているぶどうの多くは白のサヴァニャン種ですが、その造り方に特長がある「黄色いワインvin jaune」がこの地方でできるジュラ・ワインの中でも最も有名です。

まずは、町にあるジュラワイン博物館へ行きました。
お城のような立派な建物です。





博物館の周囲に、この地方で栽培されているぶどうの品種を見ることができます。

白が多いけど、ピノ・ノワールがあります。



こちらも赤のプールサールPoulsardです。 
博物館内のディスプレイ。
ぶどう絞り器でしょうが、ずいぶん小さなものです。

面白い形をしたものがありました。
木屑を固めたようなものです。
下に紐がついているので、ぶら下げるのでしょう。 
この写真を見ると、盛装した人々がこの木屑のかたまりのようなものを持ってパレードしています。
形からして杉玉のようですが、おそらく同じような用途で使われたのではないでしょうか。
館内の人に聞こうと思ったのですが、フランス語だけなので分かりませんでした。



町の中心へ下りていきました。
あちこちにワインショップが軒を連ねているというと大げさに聞こえますが、とにかくワイン屋さんが多いところです。

ここのバーの壁には、ぶどうの葉を模した装飾が施されていました。


だいたいの店では、試飲ができるようです。 
看板にDegustationの表示が見られます。
この店では、もう既にワインが取っ手付紙箱に入っていて、即座にお持ち帰りができるようになっています。











ジュラワインの特徴は、写真にあるずんぐりとしたボトルにあります。
シェリー酒のボトルのような形ですが、黄色いワインVin Jauneは実際にシェリーのような造り方をするそうです。
また、内容量は通常のボトルが750mlなのに対して620mlと少なくなっています。








ギフト用、お運び用に箱詰めされたジュラワインがウインドウに並んでいます。





試飲をするのに入ったお店です。
大きな酒樽を輪切りにしたような入口が2つあります。



HENRI MAIREというお店で、1632年創業ということでしょうか。ずいぶんな老舗です。

この店にはバーがあり、試飲はテーブルに座ってということでした。








左が黄色いワインで、右はプールサールから造ったロゼです。
ボトルの形も違いますが、グラスもブランデー用のような形のものを使っています。
「おつまみ」として、サラミとチーズが出てきました。この地で有名なコンテ・チーズだったかも知れませんが、聞くのを忘れました。

黄色いワインはオーク樽で6年以上も寝かせて造るそうです。14-17℃ぐらいに少し冷やして飲むと美味しいとのこと。

ロゼは味が薄いものが多い中で、このプールサールのものは軽くてフレッシュだけどしっかりした味で好感が持てました。

後で出てきた、ジュラ・マクヴァンJura Macvinは、甘口のデザートワイン風のもの。グラスもそれ用に替えてくれました。
これは、発酵前のワインとマールを混ぜたものだそうで、アルコール度は16%とちょっと高めです。6-8℃に冷やしてあり、キリっとして爽やかでした。この店のおじさんのお薦めもあり、これを買うことにしました。
17.5ユーロです。
アルボアの町中にある教会のタワーです。
この教会の向かい側にインフォメーションがありました。
アルボアのぶどう畑です。
丘がちの地形ですので、ぶどう畑の規模もさほど大きなところは無さそうでした。




アルボアの町はずれのPupillin地区には、14-5軒のワイナリーがあるようです。
ブザンソンの宿のご主人が薦めてくれたワイナリーがこの地区にあるというので行ってみました。









見つけたワイナリーの看板は、 発泡酒のボトルでした。
ジュラ県では、シャンペンスタイルのクレマンを造っていると、どっかに書いてありましたが、ここがそうなのでしょう。
残念ながら、昼休み休憩中で中へは入れませんでした。
(2012年5月)





2013年2月21日木曜日

シャトーヌフ・アン・オーソワー シャトーがある美しい村

ディジョンの南西50kmほどのところの丘の上にシャトーヌフ・アン・オーソワーChâteauneuf-en-Auxois という美しい村があります。

村の小さな広場には、郊外学習に来たのでしょうか。学生が木陰にかたまっていました。
このシャトーヌフにあるお城は、コート・ドール県にある中世城砦建築の中でも 、最もすぐれたものだといわれているそうです。
シャトーヌフというのはこの地の家の名前で、その城が新しいというわけではありません。


お城の中庭から建物を眺めたところです。







こちらの建物は内部を見ることができませんでした。
中を覗いてみると、2階の床が落ちていて、かなりの修復が必要なようでした。










これは模型です。

全体としてはこのような形になります。
あちこちのシャトーにもあることですが、このシャトーも現在の所有者が内装や家具・調度品をオリジナルのものから変えています。
オリジナルの部分もありますが、全体的には「改修途中」という感じでした。

シャトーのすぐ近くにある、マロニエという名前のオーベルジュでランチにしました。









 オープンサンドイッチとメニューに書いてあったのですが、クロックムシューですよね、これは。
まあ、でも簡単でおいしかったです。
サラダを頼んだら、チーズがたくさん入っていました。
田舎のサラダはシンプルで食べやすいです。

これらに白とロゼのグラスワイン、それに食後にコーヒーをいただいて17.5ユーロでした。

普段はコーヒーを飲むことがあまりありませんが、フランスではランチのときとかには必ず飲んでいました。
エスプレッソタイプの濃いコーヒーがおいしいので、クセになってしまいます。
オーベルジュの前の広場に立っていた十字架です。
周りの木はトチの木の葉に似ています。
マロニエって和名はセイヨウトチノキと言うそうです。
知りませんでした。
(2012年5月)






2013年1月13日日曜日

カシスでも有名なニュイ・サン・ジョルジュと「栄光の3日間」の舞台 シャトー・デュ・クロ・ド・ヴージュ

ボーヌから北へ10kmほど走ったところに、コート・ド・ニュイの中心の町ニュイ・サン・ジョルジュ Nuits-St-Geurges があります。
町の入口にサインがあったので、どこから町に入ろうかと思っているうちに、町から抜けてしまいました。
それほどの小さな町です。






コート・ド・ニュイは、あのロマネ・コンティやシャンベルタンを産することで知られたワイン地区ですが、ニュイ・サン・ジョルジュはカシスのリキュールを造っているそうなので、ちょっと立ち寄って見ました。

カシスとは、黒すぐりのことで、英語ではブラックカラントBlackcurrantとなります。少し苦味があって、それをベースにしたコーディアルやリキュールの味は、薬を飲んでいるようでちょっと苦手です。

小さな町なので、カシスのお店なんかがすぐに見つかるかと思っていたのですが、それらしいものはありません。
近くで採れた農産物を売るお店でしょうか。八百屋さんというよりアンティークショップというような雰囲気のお店です。

フランスのあちこちにあるスーパーマーケットのチェーンCasinoです。
小規模な店が多いので、買いやすいのと、品質は結構良いのでたびたび利用しました。








商店の前に止まっていた自転車は、郵便配達用のものです。
ペダルの周囲を見ると、補助動力が付いているようですから、バッグに郵便をいっぱい積んでいても楽に走れるようになっているのでしょう。






小さな広場にあった噴水。
カシスの博物館などは、町の中心ではなくて駅の反対側にあるということが分かりました。
カシスよりはぶどうのジュースが好みなので、ここはパスして次へ行くことにしました。
また今度、ロマネ・コンティを買いに来ることにしましょう。



ブルゴーニュのなだらかな丘陵に広がるぶどう畑はとても美しいです。

ぶどう畑を見るのが好きになったのは、ブルゴーニュに来たことがきっかけになったかも知れません。

時季にもよるのでしょうが、ブルゴーニュのぶどう畑では、人が働いている姿をよく目にしましたが、それだけ手入れをしているということなのでしょう。
それだけ人手をかけているということもあるから、値段が高くなるのでしょう。
いや、逆かも知れません。






ヴージュVougeot の町はずれのぶどう畑の中にシャトーが建っていました。
シャトー・デュ・クロ・ド・ヴージュChâteau du Clos de Vougeotです。


このシトー会修道士の館だった建物は、現在では昔のワイン造りの道具の博物館になっています。
 また、ブルゴーニュ最大のワイン祭りである「栄光の3日間」というイベントがこの場所で行われるということでも知られています。

中に入ると、正面に大きな屋根の農家らしい建物が目に入ります。









ぶどうを搾る古い装置の展示がありました。
太いしっかりとした木材で作られています。
この装置で、どれぐらいのぶどうを搾ったのでしょうか。




ぶどう酒を熟成保存するための樽です。
形は樽というよりも桶です。それに金属製のタガがはまっています。

収穫したぶどうのカゴを肩にのせた人の石像がありました。
この像は比較的新しそうなカンジでした。
売店で求めたテイスティング用の小皿です。
錫でできているこの小皿、浅い造りによりワインの色の違いが分かりやすいことでしょう。
また、底から側面にかけてのパターン模様は単なるデザインではなくて、ワインに空気を含ませやすいようにしたものだと思われます。

長年にわたるブルゴーニュワインの歴史が、こういう実用品でさえも洗練された工芸品の域に押し上げてしまったようです。
(2012年5月)




2012年12月13日木曜日

スミュール・アン・オーソワ 岩山の上に建つ城塞都市

ディジョンの北西約80kmのところにあるスミュール・アン・オーソワSemur-en-Auxoisに近づくと、三角帽子の塔が多いせいか、ちょっと威圧感があります。
この町は岩山の上に建てられ、昔から天然の要塞と言われていたそうです。
町の中は石造りの建物が建て込んでいますが、その間に円錐形の帽子をかぶったような形の塔があちこちに建っています。

 町の出入口にあたる橋の上からの写真です。

どこの写真を撮っても、塔が写ってしまうのではないかと思えるほど、同じような形をした塔が建っています。
普通だと、こういう塔は城壁に沿って建てられ、見張り台になることが多いのですが、ここではそういうことでもなさそうです。
城壁がはっきりとしていないというか、他の町でも見たことがありますが、塔と塔の間の建物に城壁の役割を持たせているのかも知れません。

 町の中にあった家の下にトンネルがある建物。家ではなくて、何かの施設だったのかも知れません。この建物にも三角帽子をかぶった小さな塔が付いています。
この塔は、ブルゴーニュ地方でよく見られる模様が付いています。
また、木組みの壁の建物の窓には、かわいらしい装飾が施されています。
後になって分かりましたが、ここはビュフォン通りという、この町では有名な通りだそうです。

こちらはカーブしている道沿いに立てられた木組みの壁の建物です。
こういうところを見ると、木組みの壁は道のカーブに沿って曲がってはいません。つまり、構造上、木組みの壁は平面でなければならないということが分かります。
この町で有名なノートルダム参事会教会です。
町の一番高いところに建っていました。
この教会のタンパンを見ておくように、とガイドブックに書いてありました。





教会の内部です。
この町はピンク色の花崗岩でできた岩山の上に建っているということでしたが、教会の外部も内部にもそういう岩が使われている様子は感じられませんでした。









見えていた塔のひとつに近づいて見ましたが、かなり外壁が傷んでいました。
内部を見ることができるのは夏季のシーズンだけということです。


帰り際に眺めた町の風景です。
この日は月曜日でしたが、バンクホリデーということで、町の中のお店は殆ど開いていませんでした。
人通りも少なくて、重い歴史があるのだけれども何かうら寂しい町という印象でした。
でも、これが平日だったらずいぶん違っていたことでしょう。
(2012年5月)