この街にあるサンテティエンヌ大聖堂は1220年から300年もかかってできたものだそうで、たいへん立派です。
今もタワーが修復中で、ご覧のように養生がされていました。
この大聖堂の中に、シャガールが造ったステンドグラスがあります。
普通のステンドグラスもありますが、シャガールのは見ればそれとすぐに分かります。
青色基調のものが2つと黄色のものが1つ。
いずれも旧約聖書にある話を題材としているそうです。
この中では、黄色を基調としたステンドグラスの色使いががとても新鮮で印象的でした。
続いて行ったのは、ジャン・コクトー作のステンドグラスがある
サン・マクシマン教会です。
細い道沿いにある小さな教会で、入口はここでよかったのかと戸惑うほどです。
中に入ると、ガランとして誰もいません。
正面の祭壇の奥にそのステンドグラスがありました。
いろいろな図柄がありました。
アフリカの雰囲気があるもの、兵士や女性や
動物などです。
聖書のことを知っていれば、これらが何を表現しているのかが
分かるのではないかと残念でした。
コクトーの作品だけに、何かまったく違うコンセプトで造られたもので、平和の象徴であるハトやアフリカの仮面、迷路、植物などがモチーフに用いられています。
ただ、きれいだとかということだけではなくて、何か強いメッセージ
を感じることができる作品でした。
これを見て思ったのは、瀧平次郎の切り絵に雰囲気が似ているかも
知れないということでした。
似てませんか?
ジャン・コクトーのサインの下にある×は
何でしょうか?
モーゼル川を渡ったところにある、コメディー広場に面して建っている立派な建物は、フランス最古のオペラ劇場だそうです。
モーゼル川の中州に建つ八角形の尖塔はタンプル・ヌフ(新教会)です。
20世紀初頭にできたものだそうで、そのときこの地を占領していたドイツの影響が見られるように思います。
教会全体の雰囲気が、甲冑に身を固めた兵士のようなので、この角度から撮ると軍艦のようにも見えます。
タンプルヌフを横から見たところ。
街の反対側、セイユ川のそばに立つのは、「ドイツ人の門」です。
メッスは交通の要衝だったこともあり、この門がこの町がたどった歴史を物語っているようです。
川の反対側から街方向を見たところ。
この日のランチはイタリアンのパスタです。
上はアマルフィ海岸風スパゲッティ。
ベーコンの味がよく効いて美味しかった。
下のは、ペンネ・アラビアータです。
メッスには多くのイタリア料理店がありました。
どうしてかと訊ねてみたら、昔からこの地は交易が盛んでイタリア商人も多く住んでいたので、その名残だろう、ということでした。
確かにどちらのパスタもイタリアのイタリアン並みにとても美味しかったです。
(2012年6月)