ディジョンから北西方向に65km、車で1時間ほど走ったところに、アニスボンボンの故郷として知られる フラヴィニー・シュル・オズラン Flavigny-sur-Ozerainという村があります。
また、この村は映画「ショコラ」(2000年)のロケ地としても知られているところです。
村の中心にある小さな教会です。
内部には、ステンドグラスがあり、ごく普通の田舎の村の教会という風情です。
教会がある広場のすぐそばに、映画「ショコラ」でチョコレート店となった建物があります。
この写真の右側の建物がそうです。
中をのぞいて見ましたが、ガラーンとしていて、現在は空き家になっているようでした。
聞いてみたら、この建物は映画ではお店として登場しましたが、実際にはお店だったことはなかったそうです。
小さな村をぶらぶらと歩きました。
村の城門のひとつです。
村の家の壁にあったピエタ像です。
これも城門です。
さっきのものとはデザインがずいぶんことなっています。
石積みの壁の面白いかたちのお家がありました。
城門の中に建っているのですが、まるで二つ目の城壁のようです。
村は低い丘の上に建っているので、城門から外に出ると、周囲を見下ろす景色が広がっていました。
村のサン・ピエール修道院(跡)の一部にカロリング朝の地下祭室が残っています。
中に入って見ましたが、地下祭室とは言ってもそれほど深いものではなくて、「半地下」程度のところでした。
アニスボンボンをつくっている工場の建物です。
道路に近い建物の角のところに売店があります。
工場の方に入ってみましたが、人影もなくて動いている様子がありません。
ボンボンの製造過程が分かるようなパネルが置いてありました。
アニスとは、地中海地方原産のセリ科の植物で、ボンボンにはその種を使います。
種を核にして、そのまわりに少しずつ砂糖シロップをコーティングしていくこと約一週間でボンボンが出来上がります。
小さなボンボンを噛まないで辛抱強く舐めていると、最後にアニスの種を味わうことができます。
売店には、砂糖とアニスだけを使ったオリジナルのアニスボンボン以外、いろんなフレーバーのボンボンが置いてありました。
中身は同じでも、缶によっていろいろ違った絵が描かれているので、コレクションしたくなります。
売店にあったアニスの花の写真です。
このあたりでアニスの花が見られるかと訊ねてみると、昔はローマ人が持ち込んで、このあたりにもたくさんあったそうですが、今ではすべて中近東、トルコあたりから輸入しているとのことでした。
アニスの花が咲いていなくても、どんな木なのか見てみたかったのですが、残念でした。
ボンボン工場にとまっていた社用車の横っ腹にアニスボンボンの絵がありました。
村のお店で売っていたメントール入りのアニスボンボンの缶です。
お店の女主人から、ロケのときにジョニー・デップが来たときのこと、彼女の息子が映画の一部に「出演」したとことなどのお話を聞かせてもらいました。
(2012年5月)